●2008年7月
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ヒタ!ヒタです先輩!! | |
あのねとつき、ソレは"たなばた"って読むの。 | |
とっきーって呼んでくれなきゃ、YEAR。 | |
嬉しいのか怒っているのか。あと、YEAHね。 | |
そんなツッコミ上手な先輩が大好物…♪もっとツッコんでぇ。 | |
馬みたいに蒼ざめるよ私ゃ。 | |
ベガとアルタイルが年に一度のランデブーを果たす セイントな聖夜ですよ!ヴィヴィッドにアヴァンチュールしましょうよ! |
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和モノを無理矢理洋風にしようとするなよ。なおかつクリスマスみたいに。 大体、この時期雨ばかりなんだから、そう簡単に織姫と彦星も会えやしないわよ。 |
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何でですか?星なんだから地球の雲なんかカンケーないじゃないですか。 | |
鋭いご指摘ありがとう。要するに地球から見えないんじゃ地球人としては 祝う気も失せるってコトよ。あんたは妙に張り切ってるけど。 |
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「ひた」じゃないと分かった時点でちょっとテンション下がりました…。 | |
…そんなにその音感気に入ってたのか…。 で?当日、何やりたいワケ? |
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あら、お見通しですか、さすが伊達に何年もカレンダーやってませんね。 | |
二人きりとかだったら、当然私は逃げるけど。 | |
分かってますよ、ちゃんと先輩が逃げられないような段取り考えてます。 もうみそかちゃんを通じてかれんちゃんは参加表明していることでしょう。 |
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…怖ぇな…。 | |
題して「土器っ!女だらけのヒタ祭り!ポロリもいるよ!」 | |
にこにこぷん!? | |
まぁ、要するにいつもみたいにいちとせのトコの境内で遊びましょ、って だけの話なんですけどね。どっすか先輩? |
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だって、かれんも行くんでしょ?多分つきひも行くって言い出すし…。 私ひとり家に残ったら、誰も夕飯作ってくれないじゃない。行くわよ…。 |
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もう、そんなコト言わずに是非おいでくださいな。 | |
だから行くって言ってんだろ! | |
あん、嬉しい♪腕をより分けてお待ちしてますね? | |
腕によりをかけて、な。…え?あんた、料理作るの…? | |
はい♪ちょっとはいつもと違うことしないと、面白くないですから。 | |
それはぶっちゃけトークなのか…?あんた、人間の食うもの作れるの? | |
大丈夫です、マニュアルやガイドブックを熟読して覚えています。 | |
…料理本をマニュアルとかガイドブックとか、あまり言わないよな…。 | |
…処方箋? | |
レシピ。 | |
でも先輩が参加してくれて良かった♪たくさん短冊描いて飾った甲斐があった♪ | |
何枚くらい? | |
1万枚と2千枚くらい。 | |
確実に笹の葉より多いよなソレ。 | |
根元から折れて、修復に難儀しました。 | |
おはよう、かれんちゃん。 | |
おはよー、みそかちゃん。今夜だね、七夕さま。 | |
私、大好きなんだ、七夕って…。 | |
旧暦の7月7日は新暦では31日で、晦日だから? | |
そ、そんな自分本位な理由じゃないよ!てか微妙に豆知識!? | |
いまだに旧暦でお祭りを行う地域は多いからねー。聞きかじっただけ。 | |
うん、お祭りも楽しいけど…だって、年に一回しか逢えないふたりなんて、 ロマンチックじゃない。一年逢わなくても想い続けられるなんて…ステキ…。 |
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私はみそかちゃんと一年逢えないなんて、耐えられないと思うけどなぁ。 | |
わ、私もそう!毎日逢っても足りないくらい!毎分毎秒毎瞬間! | |
はは…ありがと…かな?でも、やっぱりというか、織姫と彦星、気の毒だね…。 | |
あぁ、今年も空模様はやっぱり…。 | |
まぶしい!いつの間に快晴か! | |
私の頭ですよつきひさん♪ | |
…つきひ相手でもおでこの話題に触れると怒りを顕わにするんだな…。 | |
"♪"マークとかつけたセリフからだけでは読み取れない強面ですにゃぁ。 | |
てか、いちとせ、今ココにいて良いの?今からあんたんトコの境内に 向かおうって言うのに、主催者は料理の準備とかあるんじゃ? |
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あー、今回は主催者は自分じゃないッス。 | |
…すげぇ張り切ってたよ、ウチのお姉…。 | |
…あの、帰って良いですか? | |
こよみん以外すらも恐怖させるとつきパゥアー!一度行くって言ったんだから 帰っちゃダメ!ひとりあたりのノルマが増えるでしょ! |
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…いちとせさん、自分だって怖がってるのに、なんで了承したんですか? | |
面白そうだったし。 | |
全部お前が食え! | |
ま、まぁお姉も悪気があるわけじゃないんだし、許してやってよ。 | |
行く前からあらかじめ断っておくようなセリフじゃねえ! | |
…て言うか、境内なんですよね?ちょっと、空模様が…。 | |
確か、予報でも降るようなこと言ってたぞ…。 | |
…織姫と彦星、可哀想…。 | |
……とおか? | |
意外とロマンチスト、なんですかね…? | |
とおかりゅんにはボキがついてるじゃないげしゅかー! | |
あ、おかえりなさい皆の衆。 | |
お、早いなお姉ちゃん。とつきさんと二人っきりで大丈夫なの? | |
先にかれんとみそかちゃんが来てたし、今回は随分とつきも殊勝に動いてるし。 たまには手伝ってあげようかなって。あ、この皿は私の作だけどね。 |
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…今のところ、テーブルに並んでいる料理は無難な品ばかりですね…。 | |
そっちがかれんで、そっちがかれんとみそかちゃんの共同作で。 | |
とつきにゅんの料理は、どれげしゅのか…? | |
ないわよ。 | |
え? | |
厳密に言えば、まだ作ってるみたい。随分テマヒマかかる料理を 作ってるみたいね。私が来たのに一言も口聞かずにかかりっぱなし。 |
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……不安しか募らないんだけど。 | |
あ、いらっしゃいませ皆さん。 | |
ほらほら、とりあえず頭数揃ったし、始めちゃおうよ。天気怪しいし。 | |
なんで屋外で立食パーティなんかやろうとするかな…。 | |
ほらほら、コレげしゅるよ。超巨大、七夕飾りEX。 | |
あらぁ…確かにこの大きさの笹では、屋内には飾れませんね…。 | |
…短冊のほうが、明らかに笹より多くない? | |
……一枚一枚に「こよみ先輩」って…。唇のシルエットまで…。 | |
さぁ!元気よく始めましょうか! | |
…ねぇ、とつき…?そろそろこっち来ない…? | |
ごめんなさい先輩、もうちょっとかかりそうで…すぐに行きますから…! 今一番手が離せないところで…! |
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そう?あんたにしちゃ珍しく真面目だし、放っておくけど…。 いつでもいらっしゃいよ?あんた主催者なんだし。 |
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はい…!あとで…! | |
ふぅ…じゃね。 | |
……私が、生まれて初めて作った、人に喜んで貰いたくて作った、 初めての料理…きっと、美味しく完成させて見せるんだから…! |
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…あ…。 | |
……なに?外の様子が騒がしく…。 | |
降ってきた、降ってきちゃった!つきひ、テーブルのそっち持って! | |
ジュースが妙にすっぱく…。 | |
ブラックジョークですか!? | |
七夕の雨は洒涙雨っていってね、織姫と彦星の涙雨だって言う…。 | |
豆知識はいいですからかれんちゃん、お皿運んでお皿! | |
雨!?降ってきちゃったの!?どうしよう、まだ料理が出来て… ココで手を抜くわけには行かない段階だと言うのに…! |
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とおか、ほら、あんたも手伝え! | |
…織姫と彦星、可哀想…。 | |
…………!! | |
あれ…雨、やんでない…? | |
そんな、アレだけ降ってきたのに唐突にやむわけ…うおッまぶしっ!? | |
陽鳥!? | |
わ、私じゃないですよ!日陰にいるのに反射しませんよ! | |
……お日様、でてるげしゅ…。 | |
ほんとだ…なんで…?すごい…。 | |
あれ、でも向こうのほうは降ってるよ…?てか、この境内だけ…? | |
ウチだけ、雲に穴が開いて、雨がやんでるげしゅ! | |
すごいすごい、虹出てるよ虹! | |
…こんなことできるのは…!と、とつき!? | |
……あ、先輩…パーティ、楽しんでくれてますか…? | |
とつき、あんた何かしたんでしょ!それでこんな晴れ間…! | |
さすがに天気を動かすのは消耗が激しくて…もう、動けません…。 主催なのに料理も完成できずに…ごめんなさい、もう煮詰まっちゃいました…。 |
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…もう、あんた、バカねぇ…料理より大事なもの、あるんじゃないの? どれ…ペロ。 |
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あ、ダメです先輩!それは失敗作…! | |
…ん、ちょっと濃いけど、初めてにしては上出来じゃない? | |
……先輩…! | |
ほら、みんなまた屋外に準備しなおしてるし、あんたも今日は動けなさそうで 安心だわ。ほら、行きましょ。 |
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せ、せんぱい…お、お姫様だっこ…!あ、あのあのあの…! | |
なに?後輩。 | |
…ヒタって、ステキですね…♪ | |
う〜ん、う〜ん…。 | |
それからこよみ姉は、謎の胃痛で三日三晩寝込みましたとさ。 | |
姉…あんた、漢だったよ…! |
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