●2008年12月
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さて、クリスマスも終わったし、あとはゆるゆると年を越すだけね。 | |
え?メインイヴェント素通り? | |
何言ってるの、みんなで食べたじゃない。 あんなにたくさんのハッピーバーレル。 |
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…半額シールつきのお惣菜だったような…。 | |
さて、それじゃ二人とも、大掃除始めましょうか? | |
えー。あたしは良いよー。あの部屋は散らかっているように見えて 実は非常に利便に富んだ配置を模索しているんだから。 |
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模索段階じゃない。 | |
私の部屋も、自慢じゃないけど普段からちゃんと片付けてるし 年の瀬だからって慌てることないもん。 |
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そうね、かれんはそうね。えらいえらい。なでなで。 | |
えへへ。 | |
…普通は尻を撫でる場面じゃないぞ、姉。 | |
だけどね、私の言いたいのはそういう掃除じゃないの。 あなたたちの、身の上総決算。 |
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?? | |
この封筒に、今年初頭に一年の計をしたためた書初めがしまってあります。 | |
わーっ! | |
そ、そんなのあったの!?そんな書初めしたっけ!? | |
なんなら、書初め中を録り収めたVTRも用意できるわよ? | |
いつ録ってたんだ。 | |
いまも、そのソファの隙間にセット済み。 | |
きゃああ!こよみ姉の盗撮魔! | |
冗談よ、隙間じゃなくてソファの中。 | |
余計たちが悪いわ。 | |
それはともかく、貴方達がこの一年の目標をしっかり胸に秘めて 今年一年を過ごすことが出来たのか、今日はココロの大掃除よ。 |
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むしろ掻き乱されそうだ…。 | |
てかカメラ設置の話、ちゃんと嘘だと言って。 | |
じゃ、誰から行きましょうかねー。 | |
と言うかさっきの反応で、すっかり忘れていたころくらい察してくれよ…。 | |
…って言うか、その封筒…。 | |
はいっ、これ!えーと、いちとせちゃん! | |
げっしゅ! | |
うわぁ!いつの間に隣に!? | |
やけに封筒の数が多いと思ったら、なんでみんなの分が混ざってるの!? | |
何言ってるげす、お正月の書初め、みんなで集まって楽しくやったじゃ ねぇでげしゅか。あの思い出、忘れちゃったの…? |
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この家に一同が集まれるスペースはないはず! | |
公園で。 | |
寒空! | |
ってかなんでそんな大イヴェント覚えてないの私たち!? | |
まぁ……人は、思い出したくない過去は無意識に隠匿するって言うじゃない? | |
何があったんだその書初め大会で! | |
いちとせちゃんの2008年の目標ー。じゃ、本人に読んでもらいましょうか。 | |
はいっしゅ!えーと、 げしゅは、おおきくなったら、ふけいさんになりたいです。いちとせ。終わり。 |
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今年じゃないよね、その目標。 | |
てか巫女は。 | |
てひひ、てれるッス。 | |
はい、とても心温まるお便りでしたね。では次のおはがき。 | |
投稿コーナ化してる。しかも投げ遣りなレスポンス。 | |
投稿者が切なくなるぞ、なぁいちとせ。 | |
採用されたからステッカ貰ったっしゅ!わーい。 | |
どこまで用意周到なんだ姉! | |
はい、みそかちゃん! | |
…はい…。 | |
あ、ひとりずつ出てくるんだ。 | |
…あ、あの、かれんちゃん、その、書初め大会のときはゴメンね…? | |
何があったの本当に!? | |
はい、みそかちゃん、読んで。 | |
え、よ、読むんですか!?あ、えーと…かれ、ご、ごほん。 頑張って、良い成績を収めたいです。おわり。 |
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あ、じゃあみそかちゃん目標達成じゃない?良かったねー。 | |
……半紙に透けて見える墨汁の跡は、とてもそんな短文じゃないんだが…。 | |
……この目標、達成したのかどうかあとでこっそりお姉さんに教えてね? | |
………あ、はい……えっと、7割くらい…。 | |
ぶ、文面を見せてみろ! | |
はい次行きましょうー。 | |
うわぁ!熱!も、燃やした!目の前で半紙を燃やして消したこの姉! | |
マジックのように一瞬で鮮やかに。 | |
すてきげしゅ、お姉…! | |
さくさく行くわよ、次ー。でこー。 | |
いくらおお義姉さまでも言って良いコトと悪いコトがあります。 | |
ごめんね。どしどし行くわよ、でこー。 | |
はーい♪ | |
"さくさく"が禁句だったの? | |
はい、読んであげて、つきひの目の前で、耳元で、甘くささやくように。 | |
つきひさぁん…今からでも遅くありません、成し遂げましょう…? | |
何たきつけてるんだ姉!そんなこと言ってられるのも…うわあぁぁあ! | |
もう、こたつに当たり過ぎですよ…?こんなに火照って…。 | |
素敵です、師匠…! | |
いつにない積極性、師走の忙しい雰囲気が彼女を駆り立てるのか。 | |
むしろ最近が随分大人しかっただけで。 | |
お楽しみの二人は放っておいて、えっと、とおかちゃんのコレは…。 ……見なかったことにしてあげましょう。 |
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あと2kg!あと2kgだったんだ!コレでも頑張ってたんだ! | |
分かってる、分かってましゅよげしゅは。とおかりゅん…。 | |
…いちとせ…。 | |
良かれと思った冬のジョギングで足をさらけ出していたせいで、体の防寒本能が 勝手に足を厚く肉付けしてしまったことも、ちゃんと分かっていましゅよ…。 |
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分かってても人前で言うなぁ! | |
痛い、愛が痛い!ギヴギヴ!ギヴミーユアラヴ! | |
仲良いなぁふたり…。 | |
羨ましい…ね?かれんちゃん。 | |
私たちもあんなふうにオクトパスホールドかけあうなかになりましょう?先輩? | |
あ…あら?とつきいつの間に…?まず、足元を固めてるこの髪をどけてくれる? | |
い・い・へ♪私の封筒をさっきみたいに燃やさずちゃんと開けてくれるまで、 とつきは先輩を離しません♪ |
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仲良いなぁふたり…。 | |
でも羨ましくないね、かれんちゃん。 | |
わ、分かったわよ…開封すれば良いんでしょう…?えいっ! | |
あーっ!封筒の真ん中にハサミを! | |
ギャーッ! | |
な、なんか悲鳴が!封筒から! | |
……どす黒い液体が両断された封筒からしたたってるげしゅ…。 | |
あぁ…この時の為に年初から仕込んでおいた私の苦労が…。 | |
…一年飲まず食わずで生きるんだこの生命体…。 | |
ほら、ちゃんと拾って、片付けてお姉。家帰れば接着剤あるんだから。 まったく、この一年成長してないね…。 |
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…お腹ばっかり成長してる妹のくせに…。 | |
……じゃあ、私たちはお先にコレで。……おら、姉、行くぞ。 | |
ひっ…!あ、あのとおかちゃん?さっきのは口が勝手に…ねぇ?許して? いやあぁ引き摺らないでえぇぇ……! |
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さよーならー。良いお年をー。 | |
とおかりゅんも、成長してるんげしゅねぇ…いろいろと。 | |
うん、お茶を濁しておいた言い方のほうが正解だと思う。 ところで、残るはわが妹達。つきひ達は…どこへ行った? |
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ハァ…ハァ…。わ、私の部屋に閉じ込めてきた…やっと大人しくなったよ…。 | |
……今頃、荒らされてるんじゃないでしょうか、本当に大掃除が必要なくらい。 | |
あっ。 | |
後悔先に立たずよ。さってと、二人の封筒は、はいこれ。一緒に読んでみて。 | |
…一緒に? | |
被って聞き取りづらいんじゃ…? | |
良いから、はい、せーの。 | |
……みんな、ずっと仲良く元気でいられますように。 | |
…あ。 | |
ひゅーひゅー。 | |
かれんちゃん…素敵…。 | |
そっか…ソレでみんなに茶化されて、恥ずかしくって忘れようとしたのかも。 | |
うん…書いたときはそう思ったけど、こうして一年経ってみると…ね。 | |
叶って、良かった。 | |
げしゅ。 | |
はい。 | |
つきひさん…! | |
…その、手に握り締めた布切れ、とりあえず返してくれるかな。 | |
……てか、こよみ姉、読んでないじゃない、なんて書いたの? | |
ん?貴方たちと同じよ、ほら、仲良く元気で。 | |
…そうだ、見られたんじゃなくて、姉と一緒だったショックで忘れてたんだ。 |
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