●2011年6月
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アジサイの下に死体を埋めると花の色が変わるんですよ? ご存知でした?センパイ? |
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知りたくもない情報だわね…。 | |
あ〜ん、この梅雨の陰鬱な空気を払拭しようと 楽しい話題を提供してるのにー、ぷんぷくりーん。 |
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全然愉快な話題じゃない上にアンタはいつもどおりのハイテンションじゃない…。 | |
DA・KA・RA♪私にはセンパイの機嫌を良くする義務があるんじゃないですかぁ。 | |
じゃあどっか行け。 | |
えっ…。 | |
陰鬱の原因は雨よりむしろアンタなんだから、居なくなればスッキリするわよ。 ほらほら、ひとつの傘に二人で入ってるのも大変だし、ほら。 |
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………………。 | |
そもそもアンタは特殊能力で傘いらないんじゃなかったっけ? なんで私の傘に無理矢理入って……ないわね…。 |
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………………………。 | |
ホントにどっか行っちゃったんだ…。ま、まぁこれでせいせいしたわよ! どうせ明日になればケロッと顔見せるに決まってるし! |
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こよみ姉、サイテー。 | |
な、何よ、かれんまで…。こんなのいつも通りのやりとりじゃない。 ねえつきひ? |
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うぉ、こっちに振るか…ま、まぁ似たようなこと割と陽鳥にも言ってるけど…。 | |
同じことでも言うタイミングで全然意味が違うでしょう! せっかくとつきさんが気遣ってくれてるタイミングで…。 |
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だって…ホントにちょっと鬱陶しかったんだもん…。 | |
あーあ、ひでえなお姉ちゃんは…そんなだから…。 | |
そんなだから何よ!? | |
謝るなら早いほうがいいよ?時間が経つときっかけをつかみづらくなるし。 | |
だ、大丈夫よ。別にとつきのヤツだって気にしてたり…。 | |
「お姉が落ち込んでるんだけど何か知らない?」ってメールがとおかから。 | |
あう…。 | |
ほら!早く!今からいってらっしゃい! | |
えぇー…?行くの…?電話で良いじゃない…。 | |
言われたとおりにしなよお姉ちゃん、小競り合いはかれんのが経験豊富だ。 このままじゃ会話中に小ネタを仕込む雰囲気にもならない。 |
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何よ小ネタって。 | |
わざわざ雨の中行くから誠意が伝わるの!はい菓子折り! | |
いや、それはいらんだろ。 | |
行かなきゃ今日はご飯抜き! | |
わ、分かったわよ…行けばいいんでしょ行けば…。 | |
とおかと連絡取り合って確認するからな。リストラおやじみたいに 公園のブランコで時間潰したって分かるからな…? |
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…っぐ、そんなことしないわよ…!いってきます! | |
まったく…お姉ちゃんは自分のことになると子供みたいなんだから…。 | |
上からか、妹よ…。 | |
あっあっ、お姉たまげしゅる! | |
うっ、いちとせちゃん。 | |
うっ、て。 | |
いやいや、偶然ねぇ…つきひから何か聞いてる? | |
何の話でげしゅ?ウチはいつもどーりとおかりゅんに逢いに行こうと…。 | |
あ、そ…じゃ同じ方向なのね…。 | |
とつきんに用事げしゅの?めずらしひ。 | |
ま、まあタマにはねー。あなたととおかちゃんって友達歴長いの? | |
そりゃもう!結婚を誓い合った中でげしゅから! | |
あ…そりゃいかにも幼なそうね…。じゃあ、小さいころのとつきってどんなだった? | |
んにー、あんまり記憶ないげしゅね…とおかん家行っても部屋に引き篭もってて あまり逢ったことは無いと思うのれしゅ。 |
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…ふーん…。 | |
とおかっちもあまり姉のことを話したがらなかったけど…あの不思議なの力で いろいろ苦労してたみたいげしゅよー。 |
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あぁ…あれ生まれつきなんだ…。 | |
なんでそんなこと聞くげしゅ?本人に尋ねれば良いのに。 | |
い、いや!道中の話題としてとりあえずね!? | |
ほほう…とうとうとつきっしゅに興味が…? | |
だからただの世間話よ!もう今の内容も忘れたし! | |
げっへっへ…あ、ほら着いたっしゅ。 | |
っう。 | |
??行かないげしゅ? | |
さ、先にどうぞ…私は私のタイミングで行くから…。 | |
にゃんだかにゃあ…まぁとおかりゅんに詳細は聞くことにしよっと。 | |
きゃぁあ!? | |
頑張ってくだしゃいねえ、お姉様ぁ。 | |
…どいつもこいつも…。 | |
……あれから30分…未だにインターホンが押せない…。 私が悪いのは分かってるけど…どう言ったらいいか…。 |
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…センパイ? | |
わぁ!インターホンが喋ったぁ! | |
そりゃ、中で受話器上げてますから…いちとせちゃんに来てるって聞いて…。 でもインターホン鳴らないし、いなくっても良いからダメ元で声だけかけてみようかと…。 |
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あ、あんたなら千里眼みたいなのでいるかどうかくらいお見通しじゃないの? | |
…そう言う気分じゃなかったので…。 | |
そう…あの、えっとさ…。 | |
あの、ありがとうございました、センパイ! | |
…はい? | |
いえ、その…ちょっと自分でも思ってたんです…私、ウザ過ぎないかなって… いつも付きまとって手段をいとわずアプローチかけて…。 |
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まぁ、そうね。 | |
だから、さっきは本音を聞かせてもらって、これでスッキリしました…! センパイの迷惑になるのは本意ではないですし、気持ちの整理も付きます。 |
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え、あの、ちょっと…。 | |
だから、ありがとうございました。 明日からは、ただの上級生と下級生として…。 |
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…ぁあもう! | |
…センパイ? | |
陰鬱な空気にあてられてるのはアンタじゃないのよむしろ…調子狂うなぁ…。 何のために私がここまで足を運んでやってると思ってるの!? |
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……あの、センパイ…。 | |
アンタはね、ウザったいくらいがちょうどいいキャラなんだからソコを突かれて へこんでるようじゃキャラ立ちも何もないっつーの! |
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………。 | |
私は!明日もいつもどおりの時刻に家を出るから!一緒に行きたいなら勝手になさい! 分かった!? |
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………………。 | |
ヒキコモってるんじゃないわよ!じゃあね! | |
…はい…! | |
………ったく…ホント調子狂うわ…謝りに来たはずなのに…。 | |
今日も雨だね…梅雨は憂鬱だよ…。 | |
だな…ゲーム機にも気を使わなきゃだし…。 | |
持って行っちゃダメだよ…あれ?こよみ姉? | |
なんで傘2本持ってるんだ? | |
ち、ちょっと気が向いたからよ…さ、行くわよ! | |
っくっくっく……計算通り…! | |
最悪だな姉…。 |
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